QC検定3級合格に必要な勉強量
QC検定3級の合格に必要な時間と勉強方法を考えてみました。
QC検定3級の出題範囲と他の級との比較
QC検定3級手法編の出題範囲を、公式HPのレベル表マトリックスから読み解きますと大きく六つに分かれることがわかります。
1.データの取り方とまとめ方(データの種類と変換、誤差、統計量)
2.QC七つ道具、新QC七つ道具
3.統計方法の基礎(正規分布と二項分布)
4.管理図(管理図)
5.工程能力指数
6.相関分析(相関係数)
他の級と比較して、非常に範囲が狭いことがわかります。2級に比べても半分以下です。表(マトリックス)の枠は94個あるというのに、26箇所にしか「◯」が書いてありません。2級で59箇所。1級は当たり前ですが、すべての枠に◯がついています。もちろん、級が進むに従って増えていく◯の1つ分の勉強量は、3級についている◯1つ分とまったく重みが違うため、単純に「丸の数」=「勉強量」ではありません。そういうことも含めて、3級の内容はかなり狭いと言えるでしょう。
そうなんです、とっても狭いんで楽勝です。がんばってください!じゃあ!
って、いやいや、そんな楽勝なことはもちろんありませんよ。
品質管理手法編の攻略方法
おそらく、3級を受ける方のほとんどがQC検定というものに初めて挑戦する方々かとも思います。4級から上がってきた方々もいるでしょうが、本格的な計算問題は3級からなのでやはり、手法編については初見の方と言えるでしょう。
私は2級から受けましたが、受けた当初は学生時代および社会人生活を通して品質管理に関する計算問題というものにほとんど触れた覚えがなく(設計の公差計算はしていましたが…)、はじめは問題に対して非常に抵抗がありました。
そのときの取り組みは過去の記事を参照ください。
ここで言いたいことは、品質管理の統計問題にある程度触れて、問題の文章の言い回し、専門用語に場慣れしていなければ、たとえ出題範囲が狭くても理解が深まらず、攻略できないと思われます。
他の方々の合格までの記事を拝見することがありますが、非常に短期間で(短ければ1週間で取れるなど)と書いている記事も見受けられます。実際取れる方もそれなりに居られるでしょう。しかし、経験のない方は、過信せず文章問題をじ何階もじっくり読み込み体に慣れさせる時間を十分にとることをお勧めします。
必要な本は最低2冊
1つは、王道の過去問です。
級によって入っている回数が違いますが、3級であれば1冊になんと6回分も入っています。お得です。いきなり後ろの方の近い回から解き始めてかまいません。時間もはじめは計る必要はないでしょう。なにせ初見で問題を解こうとしてもチンプンカンプン(古!)なはずです。安心してください、はじめはみんなそうなんです。
過去問のいい点は解説が充実しているところです、おそらくどの問題集よりもわかりやすい解説だと私は感じました。語りかけるような言葉遣いで読みやすく、どこがポイントでどうやって解けばいいか、楽な解き方はないか、非常に親切に解説がされています。他の問題集にありがちな、表記ミスや計算間違いも資格試験の解説であるが故に皆無に等しく安心して答え合わせもできます。
過去問は全部やるかというと4回分以上を解くことお勧めします。3級では手法編は全体の出題数の3割程度と少ないため、範囲が少ないと言っても、1、2回分だけではカバーし切れていません。なので少なくとも4回分解きましょう。
過去問の具体的な取り組み方
過去問に取り組む手順ですが、色々と人によってやり方はあると思いますので、一例として私のやり方を紹介します。私の勉強方法は、決して一夜漬けではなく、何日もまたいで問題に取り組むことにより、頭にとき方を定着させることを狙いとしています。
- 一回分を答えを見ないで全部解く(この段階では全然解けない)
- 答え合わせをして間違った問題に「●」印、合っていた問題に「レ」印を付ける
- 解説を見ながら手を動かして解いて理解する
- 解説を見ないで間違った「●」印のところだけ解いてみる
- その回の勉強終了(他の勉強に移る)
- 次の日以降で、「●」印をつけたところだけ解いてみる
- 答え合わせをして合っていたら「レ」印を、間違っていたらもう一つ「●」印をつける。
- 他のできた問題には目を通し、頭の中で時方が思い出せるかどうか確認する
- その回の勉強終了
- 次の日以降で「7、8」を繰り返し、すべての問題に「レ」印が付くまで繰り返す
- すべてに「レ」がついたら、定期的に読みかえし、解き方が思い出せるかどうか確認する。また、面倒な計算なども定期的に実際といて計算間違いしないかを確認し、問題を解くことに自信がつくまで繰り返す。
以上が私のやりかたです。ちょっと最短で合格を目指している人には時間をかけすぎているかもしれません。
必要な勉強時間は16時間!
時間を弾いてみましょう。1回分のテストが90分かかりますので、単純に4回分で360分。解説の読み込みと理解に同じ時間費やすとして、360分。間違えたところを繰り返し解答するのに、一回60分×4回=240分。合計960分=16時間。ただし、復讐には日をまたいで(睡眠を挟んで)ちゃんと覚えているかを確認しましょう。決して一夜漬けのような詰め込み勉強はしないでください。追い込んで覚えたものはすぐに忘れます。本来の目的は、業務に活用することなので、お忘れなく。
もう一冊の本
さて、過去問を解いている中では、テスト対策にはなりますが、学問として消して体系的な学び方をしておりませんし、過去問の解説だけでは理解が不足する、または何を言っているか分からないなどの悩みがつきものです。そこでもう1つ本は体系的に順序立てて解説してあるテキストを用意し、過去問を解いてわからなかったところ、またはもう少し理解を深めたいところはこちらを参照すると良いでしょう。
ただし、今後2級も視野に入れている方は、3級の内容も包括している下の2級のテキストを買った方が将来的に見てお得で、また、内容も深くなるため、さらに理解が深まると思います。