QC検定での電卓の使い方
QC検定受験者、特に3級を初めて受ける方に関して、どのような電卓が使用できるか、どういう風に有効に使うかを知らない人を多く見かけます。計算問題を解くにあたってうまく活用できないと無駄に時間がかかってしまいますので、基本的なところは押さえておきたいところです。
使い方についても記載したいと思います。
電卓の使い方とできる事とできない事
メモリ機能の意味
大抵の電卓には付いているメモリー機能についてです。
皆さんは電卓の「M+」「M–」「MR」「MC」がどういう時に使うボタンかご存知ですか?それぞれ、
「M+」→メモリーに記憶している値から、画面に表示されている数値を加える
「Mー」→メモリーに記憶している値から、画面に表示されている数値を差し引く
「MR」→メモリーに記憶している値を画面に表示する
「MC」→メモリーに記憶している値をクリアーし、ゼロに戻す
を表しています。
何が便利かというと、複数個ある式の計算をそれぞれ個別で行いながら、そのすべての和、または差を計算できるということです。それが指すところはQC検定においては、「平方和」の計算が各段に短縮できるということです。QC検定の計算が面倒なのは、ほぼ「平方和」の計算にあると言っても過言ではないでしょう。
電卓を押す回数が多くなるので、たとえ電卓を使っていても押し間違いの計算ミスは至る所に潜んでいます。なるべく、なるべく電卓を押す回数は少なくしたい。
私もはじめは、平方和なんてものをホントに電卓で計算しないといけないのか?と疑問に思ってしまいましたが、統計をやる上でここを計算させることこそが統計学の基本のキ!ということでしょうか。慣れないといけません。
例題です。
問1)
→[MC][1][×][1][=][M+] [2][×][2][=][M+] [3][×][3][=][M+] [MR]
問2)
→[MC][1][×][1][=][M+] [2][×][2][=][M-] [3][×][3][=][M+] [MR]
となります。
計算の各項「」のところで区切って、それぞれ和(または差)のメモリー機能を利用し、すべての和(または差)を求めていきます。QC検定では基本的に平方和なので[M-]はあまり使いません。
電卓でできない事
どこまで電卓でできるかですが、指数の計算はできません。数ある問題集の中では普通に指数の計算が出てきますが、たとえば
[2][×][2]だし、
[2][×][2][×][2]となり、指数が整数であればがんばって計算できますが、
指数が少数の場合は計算できません。そのため通常、問題の中に参考値として計算結果が記載されていることになります。よく問題を読んでください。
こういった計算は電卓ではどうにもならないので特に、問題集を解いているときには注意してください。
ちなみに私はこの電卓を使っています。最低限の機能とお値打ち価格なのでおすすめです。
CASIO スタイリッシュ電卓(10桁) NS−S10−BK−N ブラック
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