口下手エンジニアの悪あがき

自動車エンジニアのつぶやき

検出力と誤りの種類の整理

帰無仮説、対立仮説、検出力、第一種の誤り、第二種の誤り。

それらの関係について、しっかり理解されてますか?

複雑で頭がこんがらがってしまいます・・・

ちょっと図に描いてみて整理してみましょう。

 

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図から、たとえば、
例1)変化を加えた後の集団からサンプリングした結果、

   平均値が \overline{x_1} となった場合、

   \mu は本来 H_1 であるにもかかわらず、H_0 であると

   誤った判断を下してしまっている。

   →第二種の誤り(ぼんやりものの誤り)を起こしてしまった。

    発生する確率は /beta

例2)変化を加えた後の集団からサンプリングした結果、

   平均値が \overline{x_2} となった場合、

   \mu は本来 H_1 であるものを、H_0 であると

   正しく判断を下している。

   →検出力 (1-\beta) の確率で正しく判断できた!!

   →こういう正しい判断をする検定でなくてはならない!!

 

<関係する公式>

図のx軸の幅から、

\mu-\mu_0=K_{\alpha}\sqrt{\displaystyle \frac{\sigma^2}{n}}+K_{\beta}\sqrt{\displaystyle \frac{\sigma^2}{n}}

\mu-\mu_0=(K_{\alpha}+K_{\beta})\sqrt{\displaystyle \frac{\sigma^2}{n}}

n=(\displaystyle \frac{\sigma}{\mu-\mu_0})^2(K_{\alpha}+K_{\beta})^2

この式から、検出力をいくつ以上にするためには、サンプリング数を

いくつ以上にすればよいか?と問われることが多い。

 

例)優位水準 \alpha=0.05,\mu-\mu_0=2.0,\sigma=2.0 であるとき、

  検出力 (1-\beta)=0.9 以上となるようにサンプリング数を求めよ。

 →K_{\alpha}=1.645

  \beta=1-0.9=0.1 より、K_{\beta}=1.282 だから

  n=(\displaystyle (\frac{2.0}{2.0})^2(1.645+1.282)^2=8.57

  つまり、サンプリング個数は9個以上必要である!

 

これぐらいで整理になりましたでしょうか?